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舌の痛みを起こす主な原因としては炎症が考えられます。しかし、炎症以外にも、難治性の舌の痛みを示す疾患として、ドライマウス(口腔乾燥症)、舌痛症などがあります。ドライマウスになると、お口の中にカンジダ(真菌類)が増え、カンジダ症を併発することがよくあります。
近年、ドライマウスの患者さんが増えています。特に、高齢者の場合、ドライマウスは介護予防の視点から重要視されています。高齢者の場合、食べる機能(口腔機能)が低下すると、認知症や要介護になるリスクが高くなります。 |
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また、この写真は、舌の痛みを主訴に歯科医にかかった舌痛症の患者さんで、歯を全部削られ、痛みも治りませんでした。
痛みの原因を調べずに治療しても、駄目なのです。 |
「口が乾くのだけれど・・・」などという症状で悩んでいませんか。それは、ドライマウス(口腔乾燥症)という症状です。ドライマウスとは、唾液の分泌量減少や質的変化によって口の中が乾く状態をいいます。 |
1)口が乾く
2)つばがでない
3)話しづらい
4)舌がヒリヒリ痛い
5)食べ物がうまく飲み込めない
6)味がわからない
7)水をいつも飲んでいる
8)口臭が気になる
9)夜間飲水のために起きる
10)虫歯や歯槽膿漏(歯周病)がひどくなった |
1)薬の副作用
2)糖尿病
3)一部の膠原病(シェーグレン症候群)
4)加齢
5)ストレス |
1) |
口の中の乾燥に対して、保湿剤(ジェルなど)を使用します。必要ならば、夜間には、モイスチャープレートを併用します。 |
2) |
虫歯や歯槽膿漏(歯周病)などを悪化させないように、お口のケアを行ないます。
また、虫歯や入れ歯など歯科治療を受けずに放置している場合には、治療することをお勧めします(残っている歯が少なくて食べることができない高齢者は、認知症、要介護になるリスクが高いくなります)。 |
3) |
唾液分泌の促進や食べる機能(口腔機能)の訓練を目的にリハビリを行います。初期の段階でのリハビリが効果的です。 |
4) |
痛みの緩和を目的に物理療法を併用します。レーザー針やツボ通電療法が有効です。また、全身療法として体質から改善することを目的に漢方療法や整体療法を行うこともあります。 |
5) |
ストレスに対して、カウンセリングや催眠・自律訓練法などを行ないます。 |
特別に舌の粘膜に異常がないにも係わらず、舌に痛みを訴える病気です。精神的要素が大きいと言われているが、胃腸機能低下や栄養障害が原因のこともあります。口腔乾燥や唾液分泌低下が関与している症例も、多く認められます。 |
2) |
痛みの緩和を目的に物理療法などを併用します。レーザー針や低周波ツボ療法が有効です。また、全身療法として体質から改善することを目的に漢方療法や整体療法を行うこともあります。 |
3) |
ストレスに対して、抗不安薬を処方したり、カウンセリングや催眠療法、自律訓練法などの心理療法を行ないます(ただし、保険で治療するには、医師の診断が必要となります)。 |
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